特別講義 画像を選択する
第8回の授業で、画像を表示する方法を解説しました。その技術を使って画像を選択して表示するプログラムを作る方法を解説します。
1.配置
このプログラムには次の3つのコントロールを使用します。
コマンドボタン
フォームの左上に配置して Captionプロパティを 「表示」にします。
イメージ
コマンドボタンの下に配置します。プロパティはいじりません。
コモンダイアログボックス
このコントロールは標準コントロールではないのでそのままでは使えません。このコントロールを使うには次の手順で配置してください。
@ メニューの[プロジェクト]から、[コンポーネント]を選択します。
A 一覧表が表示されるので Microsoft Common Dialog Control 6.0 を探してチェックします。(クリックしただけではチェックされません。左の四角をクリックしてください。)
B 「OK」をクリックします。そうすると、左のコントロールのアイコンの一番最後に新しいアイコンが追加されたでしょう。これがコモンダイアログのアイコンです。
Cふつうのコントロールと同じように、コモンダイアログを配置してください。場所は好きなところでいいです。
2.ファイルを選択するコード
コマンドボタンをダブルクリックしてください。
Private Sub Command1_Click()
End Sub
と表示されますね。今回はすべてこの間にコードを追加していきます。
コモンダイアログを開いてファイルを選択させるには
CommonDialog1.ShowOpen
の一行でOKです。
この段階までに、次のようにコーディングされていることを確認してください。
Private Sub Command1_Click()
CommonDialog1.ShowOpen
End Sub
3.画像を表示するコード
コモンダイアログで選択されたファイルは CommonDialog1.FileName で取得できます。
また、イメージに画像を表示させるには画像のアドレスを P とすると
Image1.Picture = LoadPicture (P) とするのでした。
そのため、選択した画像を表示させるプログラムは次のようになります。
Image1.Picture = LoadPicture ( CommonDialog1.FileName )
この段階までに、次のようにコーディングされていることを確認してください。
Private Sub Command1_Click()
CommonDialog1.ShowOpen
Image1.Picture = LoadPicture ( CommonDialog1.FileName )
End Sub
4.とりあえず完成
以上でとりあえず完成です。プログラムを実行してコマンドボタンを押してください。ファイルを選択する画面が表示されて、選択した画像が表示されます。
5.フィルターをつけるコード
ファイルを選択するときは画像ファイルだけ表示されればよいわけです。画像ファイルの中でも拡張子がbmp gif jpg jpeg のファイルだけが表示されるようにプログラムを改良します。
CommonDialog1.ShowOpen の前に次の一行を追加してください。
CommonDialog1.Filter = "画像ファイル|*.bmp;*.gif;*.jpg;*.jpeg"
6.タイトルを変更するコード
フォームに画像の名前が表示されるようにプログラムを改良します。
画像の名前は CommonDialog1.FileNameで分かるのですから、このプログラムは
Form1.Caption = CommonDialog1.FileName となります。
7.完成
完成したコードは次のようになります。
Private Sub Command1_Click()
CommonDialog1.Filter = "画像ファイル|*.bmp;*.gif;*.jpg;*.jpeg"
CommonDialog1.ShowOpen
Image1.Picture = LoadPicture ( CommonDialog1.FileName )
Form1.Caption = CommonDialog1.FileName
End Sub
たったこれだけで、結構高性能な画像閲覧プログラムが完成します。改良する点はまだあるでしょう。自分でチャレンジしてみてください。